2017年の9月下旬から10月下旬にかけて約一ヶ月間、フィリピンを旅行しました。
これまでフィリピンを長期旅行する時は、いつもグローブ(Globe)のプリペイドSIMを使ってきました。グローブ(Globe)は、フィリピンの携帯キャリアの2大巨頭の一つです。
グローブ(Globe)をチョイスしてきた理由は、最初に使ったSIMカードが、たまたまグローブ(Globe)だったというだけの理由です。
たまにはスマート(Smart)のプリペイドSIMを使ってみようと思い、今回はスマート(Smart)のプリペイドSIMカードをゲット。各種設定も全て自分で行って、使ってみました。
すると、思いのほか、快適! すっかりスマート(Smart)のプリペイドSIMカード押し、になってしまいました(笑)。
以下、スマート(Smart)のプリペイドSIMの入手方法から各種設定、その使い勝手をレポートします。
- フィリピン最大規模を誇るフィリピン長距離電話会社系列のスマート(Smart)
- 旅行者が利用するプリペイドSIMカードとは?
- スマート(Smart)の周波数帯域
- フィリピンでプリペイドSIMカードを使うための一連の流れ
- スマート(Smart)のプリペイドSIMカードの入手方法
- スマート(Smart)のプリペイドSIMのAPN設定
- スマート(Smart)のプリペイドSIMに料金をロード(チャージ)する方法
- スマート(Smart)のプロモーション・プランが断然、おトク!
- プロモーション・プランの申し込み方法
- 1ヶ月のフィリピン旅行で「GigaSurf 99」を選んだ理由
- スマートのデータ通信(インターネット)プラン「GigaSurf」のアクセス・スピードは?
フィリピン最大規模を誇るフィリピン長距離電話会社系列のスマート(Smart)
フィリピンには、3つのメジャーな携帯通信キャリア会社があります。
- スマート(Smart) Smart Communications, Inc.
- グローブ(Globe) Globe | Create a wonderful world with Globe
- サン(Sun) Sun – Phones, Plans, Mobile, Broadband
スマート(Smart)は、フィリピンの最大の規模を持つ会社、「フィリピン長距離電話会社」(PLDT,Philippine Long Distance Telephone Company)の100%子会社です。
一方、グローブ(Globe)は、フィリピンで二番目に大きい電話事業会社であるグローブ・テレコム(Globe Telecom)系列の会社です。
スマート(Smart)とグローブ(Globe)は、かなり以前からフィリピン全国で携帯電話サービスを展開している老舗のキャリア。フィリピンの携帯キャリアの2大巨頭的存在です。
一方、サン(Sun)社はセブ島を中心に、低価格を売りに人気を集めている通信です。
旅行者が利用するプリペイドSIMカードとは?
SIMカードには、「プリペイドSIM」と「ポストペイドSIM」の2種類あります。さらに細かく言えば、スマート(Smart)は「Bro Prepaid SIM」というポケットWiFi端末専用のSIMも扱っています。
プリペイドSIMとは、文字通り「先払い」で利用するSIMです。この場合の「先払い」とは、スマホにSIMカードを設定して、電話やデータ通信、あるいはフィリピンで「Text」と呼ばれるSMS(ショートメッセージサービス)の費用を、事前にチャージ(先払い)することで、サービスが利用できるという意味です。
因みに、フィリピンでは費用を端末にチャージすることを「LORD」(ロード)と呼んでいます。国によって呼び方が違いますね。
一方、ポストペイドSIMは、「後払い」で利用するSIMカードです。電話、データ通信、SMSなどで利用した分の費用が毎月、後から請求されます。つまり「後払い」というワケです。
スマート(Smart)の周波数帯域
携帯キャリア会社によって、それぞれ使用する周波数帯は異なります。日本のDocomo、au、ソフトバンクも、それぞれ使っている周波数帯域が異なるのと同じです。
そこで、スマート(Smart)が使用している電波の周波数帯域を調べてみました。スマート(Smart)のLTEネットワークは、以下の通りです。
- Band 1(2100MHz)
- Band 3(1800MHz)
- Band 5(850MHz)
- Band 28(700MHz)
日本の大手キャリアのスマホ端末は使えるの?
日本で使っているスマホ端末にフィリピンのプリペイドSIMカードを挿して使う場合、スマホ端末自体がフィリピンの携帯キャリア会社の周波数帯域に対応している必要があります。
Band 1(2100MHz)は全世界で広く使用されている周波数帯で、日本のDocomo、au、ソフトバンクの3社もメインの周波数帯域の1つとして使用しています。
Band 3(1800MHz)も全世界で広く使用されている周波数帯です。日本のDocomoとソフトバンクがメインの周波数帯域の1つとして使っています。
Band 5(850MHz)は、日本のどの携帯会社も使用していませんが、Band 19(800MHz)がBand 5(850MHz)を内包しています。Band 19(800MHz)はDocomoが使用している周波数帯域の1つです。
Band 28(700MHz)は、アジア太平洋地域で広く使われており、日本ではDocomo、au、ソフトバンクが2015年から順次展開している周波数帯域です。
つまり、Docomoが一番、多くの周波数帯域をカバーしていることになります。次にソフトバンク、そしてauの順になります。
では、auのスマホ端末のSIMロックを解除しても、スマート(Smart)のLTEは使えないのか? と言えば、使えると思います。auがメインの周波数帯域の1つとして使用しているBand 1(2100MHz)にちゃんと対応しているからです。
Docomo、au、ソフトバンクのスマホ端末でも、SIMロックを解除すれば、スマート(Smart)のプリペイドSIMカードを挿して、LTEで使用できるハズです。ただ、Docomoのスマホ端末なら、対応周波数帯域が多いので安心感がありますね。
フィリピンでプリペイドSIMカードを使うための一連の流れ
スマート(Smart)に限らず、フィリピンの通信キャリアのプリペイドSIMカードを使うには、以下のような一連の手続きが必要です。
- プリペイドSIMカードの入手: 国際空港で無料配布されています。街中ののショップでも購入できます。
- APNの設定: スマホ端末にプリペイドSIMカードを挿した後、通信キャリアごとにAPNを設定します。
- 利用分をロード(チャージ)
- 利用プランの申し込み:各種プロモーション・プランに申し込まなくても利用できますが、割高。いずれかの利用プランを申し込むと遥かにおトクです。
マニラにあるニノイ・アキノ国際空港や、セブにあるマクタン・セブ国際空港など大きな空港では、大手通信キャリア会社がブースを出しています。上記の一連の流れも、スタッフおまかせで全てやってくれます。
自分は諸事情があり、セブ市の街中にある携帯ショップでスマート(Smart)のプリペイドSIMカードを購入しました。設定からロード、利用プランの申し込みも全て自分でやってみました。
以下、詳しく紹介します。旅行者の多くは、空港でプリペイドSIMカードをゲットして、その場で利用プランを申し込むと思うので(実際、その方がオススメです)、以下の説明は飛ばして下さい。
スマート(Smart)のプリペイドSIMカードの入手方法
スマート(Smart)とグローブ(Globe)のプリペイドSIMカードは、マニラのニノイ・アキノ国際空港をはじめ、フィリピンの主な空港で無料配布されています。
マニラのニノイ・アキノ国際空港では、入国審査の後、バッケージクレームから到着ロビーにかけて目立つ所に簡易ブースが出ています。一箇所だけではなく、あちらこちらに両社の簡易ブースが出ています。
マクタン・セブ国際空港では、入国審査を終えて到着ロビーに出ると、左手側の目立つ所に簡易ブースが出ています。
多くの場合、スマート(Smart)とグローブ(Globe)が仲良く並んでおり、お客さんがいない時は、両社のスタッフが仲良くお喋りしていたりします(笑)。
簡易ブースで、パスポートを提示すると、即、プリペイドSIMカードをゲットできます。プリペイドSIMカードを無料で配布する理由は、もちろん旅行客がその場で、様々な利用プランを申し込んでくれることを期待してのプロモーションです。
フィリピンの携帯キャリアは、実に様々な利用プランを「プロモーション・プラン」として展開しています。
※スマート(Smart)の各プロモーション・プランの詳細は後述。
簡易ブースにいるスタッフに、フィリピンでの滞在日数、電話をよくかけるか、あるいはデータ通信(インターネット)がメインなのか、などの利用目的を告げると、オススメのプランを提示してくれます。
利用したいプロモーションプランを事前に調べてある場合は、そのプラン名を言えばOKです。
利用したいプランが決まったら、スマホ端末の言語の設定を「日本語」から「英語」に変更。そして、端末をスタッフに手渡します。日本語のままでは、スタッフは操作できませんから。
スタッフが、その場でプリペイドSIMカードの挿入、各種設定、プラン申し込みを全てをやってくれます。料金の支払いはキャッシュのみ対応しています。
スマート(Smart)のプリペイドSIMを配布している空港
現在、スマート(Smart)の公式サイトでも、日本語でプリペイドSIMカードについての説明ページがあります。以前は、グローブ(Globe)のみ日本語ページを展開していましたが、日本人旅行者のことも多少は、意識しているようです。
それによると、プリペイドSIMカードを配布している空港は以下の通りです。
- ニノイ・アキノ国際空港 第1・3・4ターミナル
- クラーク国際空港(ルソン島クラーク)
- マクタン・セブ国際空港
- カリボ国際空港(パナイ島カリボ)
- ラグインダン空港(ミンダナオ島カガヤン・デ・オロ)
- イロイロ国際空港(パナイ島イロイロ)
- バコロド・シレー国際空港(ネグロス島バコロド)
- シブラン空港(ネグロス島ドゥマゲテ)
- タグビララン空港(ボホール島タグビララン)
- ダニエル Z. ロマオルデス空港(レイテ島タクロバン)
- フランシスコ・バンゴイ国際空港(ミンダナオ島ダバオ)
なお、上記のスマート(Smart)の日本語ページには、オンラインで2日前までに予約すると、上記の空港でツーリスト向けSIMカードを無料で受け取ることができるとあります。
さらに、SIMカードをアクティベートすると3日間で300MBのデータ通信が可能(無料)となり、SIMカードに30ペソをロード(チャージ)すると、さらに700MBが追加される、ともあります。
10中8、9、予約しなくても無料でSIMカードをゲットできると思います。でも、不安ならばオンライン予約してみては如何でしょうか。
ちなみに、空港で無料配布しているプリペイドSIMカードは「LTE Tourist SIM」と呼ばれていますが、自分が知る限り街中で販売しているプリペイドSIMカードと中身は同じです。
また、2017年9月下旬にショップで購入したスマート(Smart)のプリペイドSIMカードでも、「3日間で300MBのデータ通信」+「30ペソのロード(チャージ)で700MBのデータ通信」がボーナスとして付いていました。
町中のショップでプリペイドSIMカードを購入
スマート(Smart)やグローブ(Globe)をはじめとした各携帯通信会社のプリペイドSIMカードは、町中にあるショップでも購入できます。
スマート(Smart)のプリペイドSIMカードのお値段は40ペソです。ただし、ショップによっては価格を上乗せして、50ペソ以上で販売していることもあります。
マニラやセブをはじめ大きな都市には、オフィシャルショップがあります。大型ショッピングモールなどにも各携帯キャリア会社のショップが入っていることがあります。
スマート(Smart)のオフィシャルショップは「Smart Store」と呼ばれていますが、公式サイトに、オフィシャルショップの所在地のリストがアップされています。
スマート(Smart)のオフィシャルショップ「Smart Store」の営業時間は、毎日午前10時から夜の21時まで。
その他、新品から中古のスマートフォンを扱っているショップ、町中にあるミニ・ストップや7-11などのコンビニ、雑多な生活用品を扱っている小さなショップのサリサリストアでも扱っていることがあります。「Smart」の旗を掲げていることが目印です。
ただし、実際に町中を回ってみた限りでは、スマホに料金をロード(チャージ)するための「プリペイドロード・カード」は、どのタイプのショップでも販売していますが、プリペイドSIMカード自体は置いてないことが多い印象です。
2017年9月下旬にセブ市に滞在した折は、宿の近くにあったショッピングモール、ロビンソン内を探し回って、ようやく3階(4階?)にプリペイドSIMカードを扱っている携帯ショップを一軒だけ見つけました。スマート(Smart)のSIMのお値段は、50ペソでした。
SIMカードのサイズは、標準サイズ(Standard)、マイクロサイズ(Micro)、ナノサイズ(Nano)の3種類あります。スマホ端末の機種によって、SIMを挿せるサイズが異なりますが、SIMカードに折り目があり、ちゃんと3種類のサイズに対応しています。
ところで、街中にある携帯ショップでは、各プロモーション・プラン内容の詳細を確認したり、スマホの設定からプロモーション・プランを申し込みなどのサービスはほとんど期待できません。
可能な限り、空港でプリペイドSIMカードをゲットするのがベストです。
スマート(Smart)のプリペイドSIMのAPN設定
プリペイドSIMカードをゲットしたら、スマホ端末のSIMスロットに挿します。
スマホのSIMスロットにSIMカードを挿す時、機種によってはSIMカードスロットの取り出しにちょっと苦労します。
SIMカードスロットを取り出す専用のピンがあると便利ですね。自分は、チェンマイの電脳ビルでSIMカードサイズの調整するアジャスターを購入した時に、このピンが付いてきました。
アマゾンなどでも、非常に安く売っています。
SIMカードを挿してからスマホの電源をONにすると、自動的にSIMカードが認識されます。
次にAPNの設定を行います。APN設定は、通信会社のアクセスポイントに接続するための設定です。正しく設定されていないと、データ通信(インターネット)が利用できません。
APNの設定は、アンドロイドの場合、「設定」から行います。「設定」から「その他の設定」をタップ。
さらに「モバイルネットワーク」→「アクセスポイント名」の順にタップすると、APNの設定画面が表示されます。
ここで「internet」となっていれば、そのままでOKです。自分がプリペイドSIMカードを購入した時は、スマホにSIMを挿すだけで、自動的に「internet」と設定されていました。
もし、APNの設定が「internet」となっていない場合は、自分で新しくAPNを作成して、「internet」と入力します。
APNを正しく設定すると、通信キャリアの電波を掴んでくれます。スマートからSMS(ショートメッセージ)でウエルカムメッセージが届きます。
スマート(Smart)のプリペイドSIMに料金をロード(チャージ)する方法
スマホに料金をチャージする方法は、幾つかの方法があります。以下の通りです。
プリペイドロード・カードを購入してPIN番号を入力してロード
プリペイドロード・カード(チャージカード)は、街中にあるミニマートや7-11などのコンビニやサリサリストアと呼ばれる日用品を扱っているローカルなショップ、あるいは携帯ショップなどで販売されています。
こうしたショップで、プリペイドロード・カード(チャージカード)を購入し、自分でロード(チャージ)することができます。
プリペイドロード・カードは、通信キャリアごとに違います。各社共通のプリペイドロード・カードはありません。スマートのプリペイドSIMカードを使う場合は、スマート(Smart)対応のプリペイドロード・カード(チャージカード)を購入する必要があります。
スマートのプリペイドロード・カードはグローブと同じく、100ペソ、300ペソ、500ペソの3種類です。上記の各ショップで販売されており、手軽に入手できます。
ロードの仕方は、プリペイドロード・カード(チャージカード)の裏面に詳しく記載されています。
プリペイドロード・カード(チャージカード)の裏面を見ると、上部に銀色の部分があります。ここをコインなどでスクラッチします。
すると、PIN番号が出てきます。
そこで、電話アプリを起ち上げて、半角数字で「1510」と入力。続けてPIN番号の数字を入力します。
「1510」と「PIN番号」の間にスペースや+記号は入れません。「1510」の後に、そのま続けてまPIN番号を入力します。例えば、仮にPIN番号が「123456789」だとすると、「1510123456789」となります。
数字を入力したら発信します。「You successfully loaded」という自動音声のガイダンスが聞こえてきます。ロード完了です。
ショップで電話番号と金額を告げてロード(チャージ)する方法
こうした手続きが面倒臭い場合、ショップでもロード(チャージ)することが出来ます。「Smart」の旗が掲げてあるコンビニやサリサリストアに赴き、自分の電話番号とロードしたい金額を言うと、店側でロード(チャージ)してくれます。
スマート(Smart)のプロモーション・プランが断然、おトク!
プリペイドSIMカードに金額をロード(チャージ)すれば、スマート(Smart)のネットワークを利用できます。電話もデータ通信(インターネット)も、即、使うことができます。
ただし、そのままでは割高な料金となります。どれくらい割高かというと、データ通信は15分で5ペソ。通話料金は、相手が同じスマートのユーザーの場合は、1分6.5ペソ。他社の電話にかける場合は、P1分7.50ペソです。
詳細は以下のような料金体系となっています。
項目 | SmartからSmart(Smart/TNT/red) | Smartから他社 | 海外 |
---|---|---|---|
通話 | 6.50ペソ/分 | 7.50ペソ/分 | 0.40ペソ/分 |
テキスト(SMS) | 1.00ペソ/160文字 | 1.00ペソ/160文字 | 15.00ペソ/160文字 |
テキスト(MMS) | P1.00/1通 | P2.00/1通 | P20.00/1通 |
テキスト(Roaming) | P20.00/1通 | P20.00/1通 | P20.00/1通 |
データ通信 | P5.00/15分 | – | – |
スマート(Smart)に限らず、フィリピンの通信キャリア会社は、様々なパッケージ・プランやプロモーション・プランを用意しています。
例えば、電話料金が安くなるパッケージプラン、あるいはデータ通信がおトクになるプランといった具合です。「多すぎでしょ!」と思うぐらい、沢山のプランがあります。
外国人旅行者に限らず、フィリピン人も「自分の端末の使い方だと、どのプランがおトクか?」をよく吟味して、利用プランをチョイスして、プリペイドSIMを使っています。
スマート(Smart)のプランは、大きく分けて5種類あります。
- All Text SMS(ショートメッセージ)がお得になるプロモ-ション・プラン
- Unli Call & Text SMS(ショートメッセージ)と通話がお得になるプロモ-ション・プラン
- AllOutSurf SMS(ショートメッセージ)と通話とデータ通信がお得になるプロモ-ション・プラン
- GIGA SURF データ通信に特化したプロモ-ション・プラン。一定の通信量を定額利用できます。
- SurfMax データ通信に特化したプロモ-ション・プラン。1日800MBまでの通信量を無制限で利用できます。
※以前、スマート(Smart)は、一定のデータ通信量を使い切った後でも、低速でデータ通信が可能な「ALWAYS ON」というプランと、データ通信の容量が多いものの、使い切ってしまうとデータ通信ができなくなる「BIG bytes」というプランを展開していました。「ALWAYS ON」の方は、現在は姿を消したようです。
All Text – SMSに特化したプラン
フィリピンでは、携帯・スマホ端末の利用目的は、圧倒的に「Text」と呼ばれるSMS(ショートメッセージ)にあります。次にFacebookですね。
余談ですが、フィリピンではパソコンや携帯・スマホ端末を持たない人でも、Facebookのアカウントは持っているケースがザラにあります。ネットカフェを利用しているんだそうです。
そのため、SMSが使い放題になるプランや、Facebookが使い放題になるプランなど少額からのプランが数多くあります。
こうしたプランを利用しない場合、スマート(Smart)ではSMS(ショートメッセージ)を1通送信するたびに1ペソかかります。
ところが、例えば「All Text 10」なら、1日10ペソで、全ての通信キャリアのユーザーに向けて無制限でSMSを送信できます。
1日数十通、SMSを送信するフィリピン人はザラにいそうです。そんな人向けのプランです。
フィリピンに友人・知人がいて、頻繁にSMSでやり取りするなら、オススメですが、一般の旅行者にはあまり縁がないような……。
Unli Call & Text – SMSと電話の利用がおトク
「Unli Call & Text」プランは、SMSと電話の利用がお得になるプロモーション・プランです。
すべての通信キャリアのネットワークにSMSを無制限で送信できる他、スマート(Smart)やサン(Sun)のユーザーとは無料で通話できます。
。
さらに「FB Messenger」「Viber」「Whatsapp」という3つのSNSを100MBまで利用できます。
こちらも、フィリピン人向けのプランですね。あまり旅行者向けのプランではないような……。
AllOutSurf – トータルにバランスが良い利用プラン
「AllOutSurf」プランは、SNS、電話利用、そして、データ通信がお得になるプランです。
例えば、AllOutSurfの「AllOutSurf99」を例にとると、99ペソの料金で7日間有効。すべての通信キャリアのネットワークにSMS無制限。Smart/TNT/Sunユーザーに100分間の無料通話が付いて、さらに1GBまでのデータ通信が出来て、Facebookの利用も無制限です。
トータルに非常にバランスが取れているプロモーション・プランです。
フィリピンに知人・友人が多く、頻繁に電話やSMS(Text)を送る方が、1週間ほどフィリピンに滞在するなら、この「AllOutSurf」は選択肢の一つに入れていいと思います。
プラン名 | 料金 | 有効期間 | 容量 | SMSコマンド |
---|---|---|---|---|
AllOutSurf15 | 15ペソ | 1日 | 150MBまで | ALLOUT15 to 9999 |
AllOutSurf25 | 25ペソ | 2日 | 200MBまで | ALLOUT25 to 9999 |
AllOutSurf20 | 20ペソ | 1日 | 150MBまで | ALLOUT20 to 9999 |
AllOutSurf30 | 30ペソ | 2日 | 300MBまで | ALLOUT30 to 9999 |
AllOutSurf50 | 50ペソ | 3日 | 500MBまで | ALLOUT50 to 9999 |
AllOutSurf99 | 99ペソ | 7日 | 1GBまで | ALLOUT99 to 9999 |
GigaSurf – データ通信(インターネット)に特化したプラン
「GigaSurf」プランは、データ通信に特化したプロモーション・プランです。
値段ごとに決まっている有効期間内、一定の通信量を定額で利用できます。LTEに対応しています。
例えば、料金が99ペソの「GigaSurf」プランは、すべての通信キャリアのネットワークにSMSを無制限で利用でき、さらに2GBまでデータ通信が利用できます。有効期間は7日間。
フィリピン滞在中も、ネットをがしがし利用したい方向けです。
通話料金はどうなるのかと言えば、デフォルトの料金となります。つまり、相手が同じスマートのユーザーの場合は、1分6.5ペソ。スマート以外の通信キャリアのユーザーに電話にかける場合は、P1分7.50ペソです。
プラン名 | 料金 | 有効期間 | 容量 | SMSコマンド |
---|---|---|---|---|
GigaSurf 50 | 50ペソ | 3日 |
1GB |
GIGA50 to 9999 |
GigaSurf 99 | 99ペソ | 7日 |
2GB |
GIGA99 to 9999 |
GigaSurf 299 | 299ペソ | 30日 |
2GB |
GIGA299 to 9999 |
GigaSurf 799 | 799ペソ | 30日 |
4.5GB |
GIGA799 to 9999 |
参照:Smart Prepaid Promos – Smart
※後記
2018年7月15日までは、更なる特典として、「GigaSurf」プランには 1GBのYoutube視聴が付いています。
GIGASURF EVERY DAY!
SurfMax – 1日800MBまでのデータ通信(インターネット)がに特化したプラン
「SurfMax」プランもデータ通信に特化したプロモーション・プランです。
「GigaSurf」に較べて、かなり高めの料金設定ですが、有効期間内ならデータ通信を無制限に利用できます。LTEにも対応しています。
ただし、1日に利用できるデータ通信量は800MBまで。800MBを超えると通信速度が低速に制限されます。スマート(Smart)のサイトには、どのぐらいの速度に制限されるのか、記載がありません。恐らく激遅になると思います。
「SurfMax」には、1日50ペソ(約100円)で利用できる「SurfMax 50」プランも用意されています。
そこで「今日は部屋に篭って、ネットで映画三昧!」といった具合に、短期間で集中的にネット利用する場合は、魅力的なプランですね。
プラン名 | 料金 | 有効期間 | 容量 | SMSコマンド |
---|---|---|---|---|
SurfMax 50 | 50ペソ | 1日 | 1日800MBまで | SURFMAX50 to 2200 |
SurfMax 85 | 85ペソ | 2日 | 1日800MBまで | SURFMAX85 to 2200 |
SurfMax 200 | 200ペソ | 5日 | 1日800MBまで | SURFMAX200 to 2200 |
SurfMax 250 | 250ペソ | 7日 | 1日800MBまで | SURFMAX250 to 2200 |
SurfMax 500 | 500ペソ | 15日 | 1日800MBまで | SURFMAX500 to 2200 |
SurfMax 995 | 995ペソ | 30日 | 1日800MBまで | SURFMAX995 to 2200 |
※2018年4月末時点のプラン内容です。スマートに限らず、フィリピンの各通信キャリアのプラン内容は頻繁に変わります。
プロモーション・プランの申し込み方法
利用したいプロモーション・プランが決まったら、スマホ端末を通じて申し込みをします。利用プランの申し込みには複数の方法があります。
USSDコマンドでプランの申し込みをする方法
USSDコマンドを使って利用プランの申し込みができます。USSDコマンドは、プランの申し込みだけでなく、ロード(チャージ)残高の確認、利用中のプランの確認などを手軽に出来るので非常に便利です。
USSDコマンドを利用するには、まず電話アプリを起ち上げます。そして、半角数字で「*121#」と入力して通話ボタンをタップ。
すると、以下のような「USSDメニュー画面」が表示されます。
ここから「5:Mobile Surfing」を選択します。半角数字で「5」と入力して「送信」をタップします。
すると、以下の画面が表示されます。「1:GigaSurf/Big Bytes: MB- Based」とあるので、「1」を入力して「送信」をタップ。
「GigaSurf」の各プランを選べるメニューが表示されます。「GigaSurf 99」プランは「2」なので、「2」を入力して送信。 すると、プラン申し込み確認画面が表示されます。「1:Register」が登録(申し込み)なので、「1」を入力して「送信」をタップ。これで、申し込み完了です。申し込まない場合は「0」を選択して前の画面に戻るか、「キャンセル」をタップします。ほどなくすると、SMS(ショートメッセージ)で、プラン申し込み完了メッセージが届きます。
SMSを利用して各プランに申し込む方法
SMSを利用して好きなプランを申し込むことも出来ます。
上記の「Giga Surf」プランの表組みの一番右側にコマンド名があります。「GigaSurf 99」を例に取ると、「GIGA99 to 9999」です。
そこで「GigaSurf 99」を申し込む場合は、SMSアプリを起ち上げて、スマートの「9999」宛てに「GIGA99」と入力して送信します。
これだけです。ほどなくすると、プラン申し込み完了メッセージがSMS(ショートメッセージ)が来ます。
敷居が高いように思いがちですが、実はSIMの各プロモーション・プランの申し込み手続き自体はとてもシンプルです。
それより、自分に合ったプランを見つけ出すことの方が大変と言うか、とにかく使ってみないとことには、どのプランが自分に合っているのか、よく分からないことが、ちょっと難儀です。
1ヶ月のフィリピン旅行で「GigaSurf 99」を選んだ理由
自分の場合、プリペイドSIMカードの利用目的はハッキリしています。あくまでスマホ端末でデータ通信(インターネット)することが目的です。
約一ヶ月の間、フィリピンを旅行中に知り合ったり、仲良くなった知人宛に、フィリピンで「Text」と呼ばれるSMS(ショートメッセージ)を送ったり、あるいは予約した宿などに直接、電話をすることも数回ありましたが、ほんの数回です。
もっぱらスマホでネットにアクセスして様々な旅行情報をチェックしたり、スマホのテザリング機能を使ってノートパソコンでもネットにアクセスしてノマド仕事していました。
「GigaSurf 99」は、そんなインターネット利用を第一目的とした自分には、一番コスト・パフォーマンスに優れていると考えてチョイスしました。
毎日、かなりの時間をネット接続するので、299ペソで30日2GBのデータ通信が可能な「GigaSurf 299」では、データ通信量に不安が残ります。
昨年、フィリピンを旅行して痛感したのは、フィリピンの宿泊施設のWiFi環境が期待できないことです。
今どきは、フィリピンのバックパッカー向けの安宿でもWiFiを備えている所が多いですが、激遅です。頼みの綱はスマホのデータ通信となります。結果、タイなどに比べるとデータ通信量はかなり多くなると予想しました。
そこで、799ペソで30日4.5GBのデータ通信が可能な「GigaSurf 799」も考慮に入れましたが、ちょっと考えてみれば、7日間有効な「GigaSurf 99」を4回繰り返して(合計396ペソ)利用した方がおトクなことが分かります。
料金が約半額になる上に、使用できるデータ量もトータルで約8GBになります。「GigaSurf 799」の4.5GBより多くなりますね。
では、「SurfMax」プランはどうかと言えば、30日の間、毎日800MBまでデータ通信が可能な「SurfMax 995」は魅力的です。ネックは995ペソという料金です。
スマートのデータ通信(インターネット)プラン「GigaSurf」のアクセス・スピードは?
実際、フィリピンを旅行してみて、スマート(Smart)のプリペイドSIMカードの使い勝手は如何に? 以下、検証してみます。
スマートSIMカードのアクセス・スピード@ボホール島タグビララン
ボホール島で最も大きな街、タグビラランにある安宿に宿泊した時のアクセス速度です。
ダウンロードが15.18MB、アップロードが18.35MBと、期待を遥かに上回る数値! 日本に居る時に使っている格安SIMより速いです!
スマートSIMカードのアクセス・スピード@ボホール島ロボック川近辺
ボホール島のリバークルーズで有名なロボック川近くの安宿に滞在した時のアクセス速度です。
明け方、早起きしてノマド作業をした時、計測してみると、ダウンロードが6.18MB、アップロードが2.35MB。お昼過ぎだと、ダウンロードが3.20MB、アップロードが1.19MBでした。
スマホでインターネットにアクセスする場合、1MGの数字が出ていれば、メールのチェックから様々なサイトを見たり、TwitterやLINEなどのSNSの活用にさほど不便は感じません。
スマホのテザリング機能を使ってノートパソコンでインターネットにアクセスする場合は、これまでの経験から1MG以上のアクセススピードで出ないとストレスを感じてきました。
ダウンロードが3.20MB、アップロードが1.19MBならノートパソコンでノマド仕事をする上でも十分な速さです。
スマートSIMカードのアクセス・スピード@パングラオ島
ボホール島と橋で繋がった美しいビーチリゾート・アイランド、パングラオ島では、泊まった安宿のWiFi環境が非常に良かったのでスマホでデータ接続はしませんでした。
バックパッカー向けの安いゲストハウスのWiFiでもダウンロードが12.10MB、アップロードが0.82MB。かなりの速さにちょっとビックリ。さすがリゾートアイランド、パングラオ島ですね。
スマートSIMカードのアクセス・スピード@カミギン島バンハオ
ミンダナオ島の北の沖合に浮かぶ美しい島、カミギン島にも行きました。島の北部にある町、マンバハオの安宿に滞在した時のアクセススピードです。
ダウンロードが0.45MB、アップロードが2.25MB。うーん、ちょっと厳しかったですね。カミギン島はかなりの田舎です。訪れる外国人旅行者もわずか。さすがにボホール島やパングラオ島のようにはいきませんね。
実際に約1ヶ月旅行してみて、「GigaSurf 99」は自分にピッタリなプラン!だと思いました。