ハンギング・コフィンで知られるルソン島北部の町、サガダへの移動アクセス方法を徹底ガイドします。
サガダと言えば、崖に棺桶をぶら下げた「ハンギング・コフィン」(Hunging Coffines)で知られる観光スポットです。
2019年夏、はルソン北部に位置するコルディリェラ行政地域(Cordillera Administrative Region, CAR)の中心的な都市、バギオに滞在した後、サガダまでバスで移動。サガダに約1週間、滞在しました。
サガダに滞在中、バナウェ、ボントック、あるいはマニラなど他の場所からサガダへの移動アクセス方法をチェックしました。以下、サガダへのアクセス方法を詳細に紹介します。
サガダってどこにあるの?
サガダは、ルソン島北部のマウンテン州にある町です。
ルソン北部は山岳地帯が広範囲に渡っており、行政上は、コルディリェラ行政地域(Cordillera Administrative Region, CAR)となっています。
コルディリェラ行政地域(Cordillera Administrative Region, CAR)とは、ルソン島北部に広がる内陸の山岳地帯を指します。
コルディリェラ行政地域は、6つの州(アブラ州、アパヤオ州、ベンゲット州、イフガオ州、カリンガ州、マウンテン州)から構成されています。
これらの地域には、山岳高地少数民族と呼ばれる様々な少数民族が数多く暮らしており、文化的にも非常に興味深い土地です。
サガダは、マウンテン州にある第5クラスの町です。
ちなみに、フィリピンの行政単位は、規模の大きさから、Province(州)、City(市)、Municipality(町)、Barangay(村)の順に構成されています。
ルソン島北部の内陸部をイメージするには、まずバギオとボントック
ルソン北部のコルディリェラ行政地域をイメージするには、まずバギオとボントックを起点とすると把握しやすいです。
バギオは、フィリピンのルソン島北部に広がるコルディリェラ行政地域の中心都市。年間を通して過ごしやすい気候のため、フィリピンの「サマーキャピタル」と呼ばれています。
ボントックはマウンテン州の州都です。すぐ南にはベンゲット州、イフガオ州があり、北側はカリンガ州、アブラ州、東側はカガヤン・バレー地方のイサベラ州、西側はイロコス地方のイロコス・スル州と接しています。
言ってみれば、ルソン北部の臍(へそ)となる場所です。
ボントックは、世界文化遺産に登録されている「フィリピン・コルディリェーラの棚田群」へのアクセス拠点の一つです。
因みに、バギオの人口は345,366人(2015年センサス)。ボントックの人口は154,590人(2015年センサス)です。バギオの方が圧倒的に都会です。
実際、2つの都市をちょっと歩いただけで、バギオの方が遥かに規模が大きな都市であることを実感します。
それでも、ボントックは地理的に見ても、ルソン北部のコルディリェラ行政地域の要です。
ちなみに、サガダの人口は11,127人(2015年センサス)と、本当に小さな町です。
サガダへのアクセス方法
前置きが長くなってしまいましたが、サガダへアクセス交通手段は陸路のみです。
バス、ミニバン、ジープニーを利用するか、あるいは自力で車かバイクを調達、ということになります。
現実的なアクセスルートは、バギオから、あるいはメトロマニラから、バスの利用となります。
バギオからサガダまでは、直行バスが運行しています。バギオから見ると、サガダは北東方向、約146km離れた場所に位置しています。車だと6時間ほどが目安です。
また、メトロマニラ(マニラ首都圏)のケソン市にあるバスターミナルからサガダ行きのバスが運行しています。クバオからサガダまでは約370キロほどの距離です。車だと8時間。
地図で見る通り、ケソン市からのバスは、バナウェ→ボントック→サガダという運行ルートを取ります。
そこで、まずバナウェに移動して滞在。その後、ボントックを経由してサガダを訪れる、というルートが現実的です。
ライステラス巡りの拠点となるバナウェからボントックまでは約46キロほどの距離です。車だと1時間30分が目安。
ボントックからサガダまでは、約18キロほどの距離です。車だと約1時間弱が目安です。
そして、バナウェとサガダとの間は、約64キロほどの距離。車だと1時間30分~2時間が目安ですね。
バギオからサガダへの移動アクセス方法
メトロ・マニラからではなく、ルソン島北部の高原都市・バギオからサガダやバナウェに行かれる方も多いと思います。
バギオとサガダの間は、GLトランス(GL Trans)というバス会社が1日5便、運行しています。自分も2019年6月、バギオに数日滞在した後、サガダへとバスで移動しました。
GLトランス(GL Trans)のバスターミナルの場所は、グーグル・マップで示すと以下の通りです。
フィリピン ベンゲット バギオ
でも、グーグル・マップより、地図アプリのMaps.Meの方が分かりやすいです。
Maps.Meでは、ちゃんと「GL Trans to Sagada」と表示されています。
場所は、バギオ・センターモール(Baguio Centermall)の奥の方になります。バギオ大学の裏手あたりですね。
具体的には、バギオ・センターモールの建物をつっきるようにして坂道があります。この坂道の名前はセンターモール・アクセス・ロード(Center Mall Access Road)。
緩やかな坂になっているセンターモール・アクセス・ロードを登ると、右手にダングワ・バスターミナル(Dangwa Terminal)があります。
さらに少し奥の方に進むと、突き当りにコンビニの7-11があります。
GLトランス(GL Trans)のターミナルは、この7-11の左手前にあります。
ターミナルとはいっても、小さな駐車場のようなところで、その一画にチケットブースがあります。
「BESAO SAGAD BONTOC」という看板が目印です。
GLトランス(GT Trans)のチケット売り場の前に時刻表が表示されています。
バギオ発サガダ行きのバスは、早朝5時30分から午後1時にかけて毎日5本、運行しています。
- 05:30発 サガダ経由ベサオ行き
- 08;30発 サガダ行き
- 09:30発 サガダ経由ベサオ行き
- 11:30発 サガダ行き
- 13:00発 サガダ経由ベサオ行き
バギオ発ボントック行きのバスの時刻表も載せておきます。
- 06:00発
- 07:00発
- 10:00発
- 14:30発
バスの運行スケジュールは随時、変更の可能性があります。サガダに移動する前日までに、ターミナルの場所の下見を兼ねて、時刻表を確認しておきたいところです。
自分は、サガダに移動する前々日、ターミナルの場所の確認を兼ねて、時刻表をチェックしました。
なお、サガダ行きのバス・チケットは、残念ながら前売り購入できません。バスが運行する当日のみ購入できます。当日のチケットは、早朝5時から売り出されます。
フィリピン国内旅行では、バスが最もポピュラーな移動交通手段ですが、バスの利用のコツは、とにかく早めに早めに! です。
始発、ないし始発の次の便を利用すれば、たいがいの目的地にお昼過ぎに到着できます。
利用客が多く満席状態でバスに乗れない、という最悪の事態を回避する意味でも、始発便の利用を念頭に行動するのがオススメです。
サガダ行きのバスターミナルの場所は多少、分かりにくいです。チケットの前売り購入はできませんが、ターミナルの場所と運行スケジュールを確認するため、事前に訪れることをオススメします。
バギオからサガダ行きのバスチケットの料金は片道220ペソでした。
なお、GLトランスは公式サイトがないようです。Facebookはありましたが、最後の更新が2015年……。
マニラからサガダにアクセス
コーダラインのバスは、マニラ首都圏のケソン市にあるクバオにあるバスターミナルとサガダとの間を運行しています。
コーダラインのサガダ行きのバスは、クバオのバスターミナルを出発後、バナウェ、ボントックを経由して、サガダへ到着します。
反対にサガダを出発するバスは、ボントック、バナウェを経由して、ケソン市クバオのバスターミナルへと行きます。
コーダラインは、オハヤミと並んで、バナウェにアクセスできるバスとして有名ですね。
メトロマニラからだと、上述したように、まずバナウェに滞在して、ボントック経由でサガダに行くのが現実的なプランです。
コーダラインのサガダ/ボントック/バナウェ行きバスの時刻表
クバオのバスターミナル出発時間は以下の通り。
ケソン市のクバオにあるバスターミナルから、サガダ/ボントック/バナウェ行きのバスが1日4本運行しています。
- 20:00発(セミデラックス 45席)
- 21:00発(スーパーデラックス 35席 / トイレ付き)
- 22:00発(スーパーデラックス 35席 / トイレ付き)
- 22:30発(セミデラックス 45席)
※コーダラインの公式サイトを見ると、現在は22時30分発のセミデラックスバス(ツーリストバス)は、ボントックが終点となり、サガダまでは行かないようです。
もしクバオからサガダまでバスで行くなら、所要時間は約12時間が目安です。
クバオからサガダまでセミデラックスバス(ツーリストバス)で行く場合、バス料金は片道770ペソ。
反対に、ルソン島北部のサガダ/ボントック/バナウェから、マニラ首都圏ケソン市にあるクバオターミナルへのバスの時刻表は以下の通り。
サガダ発 | ボントック発 | バナウェ発 | 10:30 | 11:30 | 13:00 |
---|---|---|
14:00 | 15:00 | 16:30 |
15:00 | 16:00 | 17:30 |
16:00 | 17:00 | 18:30 |
※コーダラインの公式サイトを見ると、現在はサガダからは1日3本、時間も多少、変更しています。コーダラインの公式サイトは以下の通り。
バナウェ/ボントックからサガダにアクセス
世界遺産に登録されている棚田(ライステラス)で有名なバナウェからは、ボントックを経由してサガダに行くことができます。
バナウェとボントックの間は、バス、ミニバン、ジープニーが運行しています。そこで、バナウェからボントックまで移動。そこで、ボントックでジープニーに乗り換えて、サガダまで行くことができます。
ボントックとサガダとの間は、ジープニーが相当数、運行しています。サガダからボントック行く場合は、セントラム(Centrum)という建物の正面前にジープニー乗り場があります。
繁忙期や祝日なで旅行需要が高まる時は、サガダ⇔バナウェをダイレクトで結ぶジープニーも運行するそうです。
また、前述のコーダラインのバスに空席があれば、バナウェからボントックに行くことができます。
詳細はボントック・ガイドのページを参照。
バギオ→サガダの移動レポート
2019年6月下旬、バギオからサガダへとバスで移動しました。
当日は、05:30にバギオを出発する始発のバスに乗車する予定でしたが、見事に寝坊。
実際にGLトランスのバスターミナルに到着したのは朝8時頃でした。
始発の次の午前8時30分に出発予定のバスは、既に満席に満席に近い状態でした。
乗客のほとんどは、地元のフィリピン人。自分以外の外国人乗客は、おそらくバギオに英語留学をしているとおぼしき韓国女性一人だけでした。
恐らく満席だったからでしょうか、バスは予定より10分早い、8時20分にバギオを出発。
バスの座席は、2席+2席。座席シートはこんな感じです。
ほどなくすると、町の外観が彩とりどりに彩色された場所を通過。
あっ! これが「色の谷」(Valley of colors)かと気づきました。
バギオにほど近い谷に、一軒一軒の建物がカラフルな色に塗られている町があります。
一度、訪れ見てみたい、と思っていた場所ですが、未だ訪れたことがありません。
バギオの中心部にある公園「バーナムパーク」から、「La Trinidad」行きのジープニーで行けるそうです。
バスは山間の舗装された道をひたすら走ります。美しいですね。
バギオを8時20分に出発したバスは、11時頃に最初のトイレ休憩。
「Ricken Star」というドライブインのようなところです。
ミスタードーナツや簡易レストランなどがあります。
確か15分ほど停車していたので、ここでパンなどの軽食を買ったりできました。
「Ricken Star」ドライブインから1キロほど進んだところに、展望台のようになったドライブインのような場所を通り過ぎました。
バスは、ここには停車しませんでしたが、地図を見ると、「2nd Highest Point」とあります。
「フィリピンで2番目に高いポイント」という意味になりますが、これは、フィリピンにある道路の中で、2番目に高いところを通っている道路、という意味のようです。
どうりで、山の中ですね。
バギオからサガダに至る山間の風景。緑多き山に指す光。本当にフィリピンの地方は、美しい場所が多いです。
バギオを出発して約4時間ほどすると、小さな町のようなところを通過。
13時頃、2回目のトイレ休憩がありました。場所はガソリンスタンド。3ペソ、有料トイレでした。
バスの車窓から覗くと、外はライステラス!
地図アプリをみると、サガダはもうすぐ。
14時42分、つまりバギオを出発して6時間ちょっとでサガダに到着しました。セントラム(Centrum)という建物の前の道路です。
セントラム(Centrum)のすぐ横に、サガダのツーリストオフィスがあります。サガダに到着したら、まずはツーリストオフィスへGO!です。