デーサンダームイと本部富士(ミラムイ)に登った数日後、今度はウフグシクムイに登ってみることにしました。
ウフグシクムイは、デーサンダームイや本部富士と同じく、本部半島にある本部円錐カルスト群を構成する山の一つです。
デーサンダームイと本部富士を登った時は、「本部ふるさと歩道 駐車場」方面から遊歩道に入り登山口に至りましたが、今回は「そば処 夢の舎」方面から「円錐カルスト国定公園遊歩道」に入り、ウフグシクムイを登頂しました。
ちょっと困ったことに、デーサンダームイや本部富士の登山口には案内表示がありますが、ウフグシクムイは特に案内表示がありません。目印として赤いビニールテープが木にまきつけてあるだけで、案内看板は一切ありません。
そこで、以下、ウフグシクムイの登山道入口の目印を含めてウフグシクムイを登頂した時の詳細をレポートします。
なお、デーサンダームイと本部富士(ミラムイ)は別の日に登ったため、別記事でレポートしています。
また、今帰仁村にあるクバの御嶽も別の日に登ったため、別記事でレポートしています。
「そば処 夢の舎」を目印に「Mt Motobu Fuji Trailhead」から遊歩道へ
日本、沖縄県国頭郡本部町
日本、〒905-0218 沖縄県国頭郡本部町古島
日本、〒905-0218 沖縄県国頭郡本部町古島
日本、〒905-0219 沖縄県国頭郡本部町山里
日本、〒905-0218 沖縄県国頭郡本部町古島825
日本、〒905-0219 沖縄県国頭郡本部町山里
前回、デーサンムイと本部富士(ミラムイ)に登った時にウフグシクムイへと至る大まかなルートは確認してあります。
「そば処 夢の舎」近くに、グーグルマップで「Mt Motobu Fuji Trailhead」と表示されているポイントがあります。この「Mt Motobu Fuji Trailhead」から「円錐カルスト国定公園遊歩道」に入ります。
そこで、まず滞在していた備瀬の宿から沖縄海洋博公園の横をえっちら歩いて浦崎の交差点まで移動。
本部町民体育館を通り過ぎて、さらにゴルフ場「本部グリーンパークホテル」のゴルフ場を横切るようにして、「そば処 夢の舎」を目指しました。
これから登る本部円錐カルストの山々が綺麗に見えます。
道を挟んでティーショットを打つ場所があります。
9時22分、「そば処 夢の舎」に到着。備瀬の宿から1時間30分ほどかかりました。既に4キロほど歩いたことになります。ほとんど馬鹿ですね(笑)。
「そば処 夢の舎」は非常に趣のある沖縄そばの店ですが、いつも「売り切れ」の看板が出ているいような。
後ほど、地元の人に話を聞いたところ、「そば処 夢の舎」は、すぐ売り切れになるそうです。どうしても「そば処 夢の舎」で食事をしたい場合は、前日に電話をしておくといいそうです。
「そば処 夢の舎」からほんの100メートルほど歩くと、「Mt Motobu Fuji Trailhead」があります。ここから「円錐カルスト国定公園遊歩道」に入ることができます。
入口付近には、「本部ふるさと歩道 駐車場」と同じように、「本部ふるさと歩道」の概略地図と、円錐カルストの成り立ちと、一帯の植物を解説した説明看板があります。
入口近辺には、駐車できるスペースがあります。といっても、3台分ぐらいの小さなスペースです。
ウフグシクムイ登山道入口
「Mt Motobu Fuji Trailhead」から「円錐カルスト国定公園遊歩道」に入り、階段を登ったあたりで、前回、デーサンダームイと本部富士を登った時に出会ったおじさんに再び遭遇しました(笑)。
今日は、ウフグシクムイに登ってみるつもりだと告げると、現在の本部富士とウフグシクムイに登山口は、昔とは別のルートになっていると教えてくれました。恐らく、ガイドの方なのかな?
現在のルートの方が、登りやすいそうです。ちょっと興味が湧いたので、昔の本部富士の登山ルートは? と尋ねると、ブッシュのようになっている道なき道を示してくれました。案内看板も何もありません。元々のルートでは、ガレバが長く続いているそうです。
では、昔のウフグシクムイの登山ルートは? と尋ねると、こちらも道なき道のようなブッシュを指さしてくれます。一応、目印に木に赤いテープが巻き付けてありますが、特に案内表示はなく、自分一人では登れないなぁ、という感じです。
そんな話をしていると、5人組の若い女性グループに遭遇。これから本部富士に登るそうですが、ちょっと驚いたのはビーチサンダルの女性が二人いたこと(苦笑)。若いですねー。
ウフグシクムイ登山口の入り口詳細
現在のウフグシクムイ登山道の入り口を詳細に説明します。
「Mt Motobu Fuji Trailhead」」から遊歩道に入り、階段を登りきってから少し歩くと、遊歩道が山里方面へ分岐する三叉路に出ます。
三叉路というか、遊歩道が右側(山里方面)へと分岐しています。この山里方面へと分岐した遊歩道にウフグシクムイの登頂口があります。
「本部ふるさと歩道 駐車場」方面から遊歩道に入った場合は、逆向きになるので、三叉路のところを左側に折れる形になります。
山里方面へと続く遊歩道に入ると、すぐに道の右側の木に赤いテープが巻き付けてありますが、ここは無視して先に進みます。
すると、道なりの左側に「順路」と矢印の案内表示があります。
その先には、今度は道なりの右側にも「順路」と矢印の案内表示があります。
2つの「矢印」案内表示を通り過ぎると、遊歩道の右側の木に赤いいテープが巻き付けてあります。でも、ここはウフグシクムイの入り口ではありません。
さらに遊歩道を奥に進むと、以下の写真のように階段があります。
この階段を登ると、平坦な道になります。
平坦な道を先に進むと、再び階段があります。この2つ目の階段が始まるあたり、右側の木に赤いいテープが巻き付けてあります(赤色とはいっても、色が薄くて少し分かりづらいです)。
ここがウフグシクムイ登山道の入口です。三叉路の看板から歩いて5分程の距離です。
9時41分、登山道に入ると、鬱蒼とした森の中に獣道のような道が続いています。ところどころにテープが貼ってあるので、それらを目印にとにかく登ります。
ほどなくすると、かなり急な勾配となり、両手を使って登ります。
すると、いつの間にかテープが見当たりません。あれ? 道を間違えたかな? と思いましたが、とにかく上を目指して急斜面を両手を使って登りました。
ちょっとしんどいなぁ、と思い始めたころ、ウフグシクムイの山頂らしき場所にたどり着きました。ウフグシクムイの登山道の入口から約15分程でした。
途中、道を間違えたらしく、ブッシュをかきわけて進んだため、本部富士(ミラムイ)よりもきつかったかな、という印象です。
ウフグシクムイの山頂は、一面にすすき野が生い茂っていました。
デーサンダームイや本部富士(ミラムイ)の頂上は、トゲトゲした尖った石灰岩が一面に広がり、大きく視界が開けていましたが、ウフグシクムイの頂上はあまり視界が開けていません。
「本当に、ここが頂上?」とも思いましたが、三角測量らしき指標が倒れていたので、恐らく頂上のハズです。
それでも、多少、視界が開けた場所に移動すると、本部漁港や瀬底島を見渡すことができました。
伊江島もよく見えます。
やっぱり晴れていると眺めが最高ですね。でも、視界が開けていないため、ゆっくりとくつろいで景色を楽しむには無理があるような。そこで、15分程山頂に滞在した後、下山することにしました。
木に巻きつけてあるテープを目印に降りると、登った時とは、明らかに違う道。やっぱり登る道を間違えたようです。
★ウフグシクムイ頂上から下山時の様子
★ウフグシクムイ頂上から下山時の様子
すると、突然、巨大な穴に遭遇。
★ウフグシクムイ山腹にある洞窟
これか! 観光案内所で、本部カルストには海まで地下で繋がっている大きな洞窟もあると教えて貰ったことを思い出しました。
★ウフグシクムイ山腹にある洞窟
ロープの外側から恐る恐る穴を覗いてみると、はるか下まで大きな穴が続いています。何でも、しっかりと装備を整えた調査隊、探検隊が来るそうな。
★ウフグシクムイ山腹から下山
再び下山。いたるところにロープがあります。登山時には、こうしたロープは見なかったので、やはり登頂する時は道を間違えたようです。
下山を初めて25分程すると、何やら石垣が積んであるところに出ました。さらに白いテープを目印に下ると……なぜか遊歩道には出ず、「Mt Motobu Fuji Trailhead」近くにあるペンションのような宿泊施設の脇に出ました。どういうこっちゃ!
★ウフグシクムイ山腹から下山
自分が、方向音痴ということもありますが、ウフグシクムイの登山ルートは分かりづらい印象です。結局、上りも下りも道を間違えてしまったような……トホホホですね。
ちょっと消化不良のような気持ちになったので、遊歩道に入り直し、再びデーサンダームイに登ってみることにしました。何しろたった5分で、なんちゃって登山して絶景を楽しむことができますから。
「Mt Motobu Fuji Trailhead」から再び遊歩道に入り、デーサンダームイの登山道入口を目指すと、再度、親切なおじさんに遭遇(笑)。
「ウフグシクムイは道が分かりづらかった」と話しかけると、「いろんなルートがあるから、安全に登ることができるなら、どのルートでもいいんだよ」と苦笑されました。
2度目のデーサンダームイ登頂。山頂にたどり着くと、先の尖った鋭利な石灰岩が広がる足場が、非日常感を醸し出しています。
そして、絶景! 大きく視界が開けており、気持ちがいいですね。
すると、遠くから声が聞こえてきます。よーく見ると、先程、出会った若い女性5人組が本部富士の山腹のガレ場を登っている姿が見えました。
本部富士は、遠目から見ても、かなりの急勾配になっていることが分かります。しかし、あのガレ場をビーチサンダルとは……。あまり真似をしない方がいいですね。
装備、服装はどうする?
本部円錐カルスト群を構成する山々は、どれも標高500メートルに満たない小さな山です。特に登山靴の必要はないと思います。トレッキングシューズかベスト。でも、スニーカーでも大丈夫だと思います。自分は、いつもスニーカーで登りました。
軍手などの手袋は必需品。登山ルートや山頂は、先が刃物のように鋭く尖った石灰岩が多くあります。また、急傾斜なところでは、ロープの助けを借りて登る箇所があるためです。まぁ、手袋が無くても登れますが、有った方が絶対いいです。
また、鬱蒼とした森には、先がトゲトゲした草もあります。夏には虫も沢山いるそうなので、長袖、長ズボンがオススメです。
道中、何回も出会った親切なおじさんからも、ハブが出る恐れがあるので、短パンはNG。長ズボンにしなさい、とアドバイスされました。
本部円錐カルスト群を構成する山々でオススメの山は?
2022年1月、本部円錐カルスト群を構成する山々のうち、デーサンダームイ、本部富士(ミラムイ)、クバの御嶽、そしてウフグシクムイと4つの山を登ったことになります。
この中で、自分の一番のオススメは、デーサンダームイと本部富士です。山頂からの眺望が抜群です!
クバの御嶽も、今帰仁方面に行かれるならオススメです。自分が登った時は生憎の曇り空でしたが、眺めも良い上、沖縄最大の御嶽と言われるだけあって、とりわけ神聖な雰囲気に包まれています。
それらの山々に比べると、ウフグシクムイは山頂に至るルートが分かりづらい上、山頂での視界もあまり開けていません。ただし、ウフグシクムイの山腹には、海まで通じてると言われる巨大な洞窟があることが魅力と言えば、魅力でしょうか。
初めて、本部円錐カルスト群の山にトライするなら、デーサンダームイと本部富士がオススメです。特に晴れた日に登ると最高ですね!