伊計島、安座島、宮城島を回った後、最後の目的地、浜比嘉島を訪れました。
同行した方によると、浜比嘉島は琉球開闢の祖である女神アマミキョと男神シルミキョが住んだとされる島。パワースポット満載の「神の島」とのこと。
といっても、相変わらず下調べはほとんど無しのまま、とにかく行ってみよう! 体感してみよう!
ということで、初めて訪れてみた浜比嘉島で印象に残った事柄をレポートします。
シルミチュー
今回、訪れた場所をマッピングするとこんな感じです。
日本、〒904-2315 沖縄県うるま市勝連浜 浜比嘉ビーチ
日本、〒904-2315 沖縄県うるま市勝連浜72−2
Hamahiga Island, 勝連比嘉 うるま市 沖縄県 904-2316 日本
日本、〒904-2316 沖縄県うるま市勝連比嘉 8X76+45
日本、〒904-2316 沖縄県うるま市勝連比嘉
まずは、浜比嘉島にある数あるパワースポットの中でも最も神聖とされる場所「シルミチュー霊場」にいってみることにしました。
安座島から浜比嘉大橋を渡ると、道が左右に分かれています。マップを見ると、シルミチューは島の南東部に位置しています。
そこで、「シルミチュー」に行くには、左右に別れた道の左側に進みます。
浜比嘉島には、島をグルっと一周できる環状道路はないため、島に入ってすぐに島のどちら側に行くか決めておくと良いですね。
10分ほど徐行運転で進むと、シルミチュー公園を少し通り過ぎて、ちょうどシルミチュー浜に面したあたりに、駐車スペースとなっている空き地がありました。
どうやらシルミチューの入り口とおぼしき場所に到着です。
ほんの少し歩くと、シルミチューの案内表示。
そして、大きな鳥居がドーン!
なんの下調べもしていなかったので、ちょっと驚きました。
鳥居=神社というイメージがあるため、沖縄屈指の霊場も鳥居なんですね。
かなりの段数がある階段となっています。登り始めると、ひんやりとした冷気を感じて、思わず「来たっ!」と叫んじゃいました。
小高い丘の上へと通じる階段は、こんもりとした茂みにあるため、温度が低くなっていることから冷気を感じただけでしょうが、やっぱり鬱蒼とした森はイイですね。
同行者とひとしきりスピリチュアル系の話をしながら階段を登ると……。
普段は、しっかりと鍵がしまっている様子。
柵越えで中を覗いてみると、たしかに洞窟といえば洞窟が……。奥には祠が見えます。
思うに、ここはあくまで信仰を持つ人が訪れる場所。なにも知らない旅行者・観光客がみだりに訪れる場所ではない印象を持ちました。
後日、調べてみると、小高い森の中にある大きな洞窟(ガマ)であるシルミチューは琉球開闢の祖である女神・アマミチュー(アマミキヨ)が、男神・シルミチュー(シネリキヨ)と住んだされる霊場とあります。
海から訪れたアマミキョは兼久集落の沖合に位置する久場島を目標に浜比嘉島へ到着し、シルミキョのいる洞穴へ住んだとされる。この洞穴は比嘉地区の南南東の森林に位置する「シルミチュー霊場」とよばれ、子宝祈願の拝所子宝祈願の拝所である。その洞穴には、大正時代に作られたとされる瓦葺の祠があり、この中に2つの鏡が置かれている。
沖縄には「神の島」がいくつかあり、中でも、琉球開闢の祖である女神・アマミチュー(アマミキヨ)が天から降り立ち最初に作ったとされる「久高島」、そしてアマミチューと夫である男神・シルミチュー(シネリキヨ)が子供を産んで暮らした、という伝説が残る浜比嘉島が神聖視されてきたそうです。
子供を産んだ島ということから、子宝祈願や健康安全祈願のため、遠方からも拝みに訪れる人が沢山いるそうな。
ただし、年間通じて特定の日にしか中に入ることができない、とありました。
シルミチューの浜をまったりと散策
シルミチューを訪れた後は、ちょうどシルミチューの入り口あたりにある「シルミチューの浜」でまったり過ごしました。
訪れたのは2月のことですが、天気は快晴!
干潮の時刻だったため、浜の向かいにある奇岩の様相を帯びた岩礁を散策しました。
遠浅になった透明な海。紺碧の空。そして琉球石灰岩が織りなす形状。
干潮時のシルミチュー。
本当に沖縄本当の浜はどうしてこんなに絶景のオンパレードなのかしら。
特に施設等はない、ローカルなビーチですが、こういう場所の方が落ち着きますね。
すると、浜場で大きめのドーナッツのような、奇妙なゼリー状の物質を発見。
最初は、クラゲかと思いましたが、棒でつっつっくとかなり硬い質感。
こんなに硬いクラゲっているの? それともクラゲ以外の生物? 謎です。
いずれにしろ、シルミチューの浜、本当に気に入りました。観光スポットでも何でもない、ただの浜の美しさ。
シルミチューの浜の隣には「シルミチュー公園」があります。トイレもあるし、駐車場も完備されています。
シルミチュー霊場を訪れる際は、こちらに駐車するのがイイかも。
アマミチューの墓
シルミチュー霊場を訪れた後、「アマミチューの墓」を訪れてみました。
シルミチュー霊場に行く際、道に案内表示があり、気になっていた場所です。
浜比嘉島の東側の海岸沿いにある、小さな離れ小島というか、岩礁ですね。
離れ小島になっているシルミチューに歩いて渡ってみました。
改めて案内表示を見ると、こちらは琉球を造ったアマミチュー(アマミキヨ)がシルミチュー(シネリキヨ)のお墓とあります。
小島に向かって左側は、恐らく訪れる人が多いためでしょうか、コンクリートで固めた小径があります。
これがお墓なのかしら。
さらに奥へ行くと、何やらある気配。
祠がありました。ここが拝所ですね。
案内板に説明が記されています。
地元では琉球開びゃく伝説で有名なアマミチュー、シルミチューの男女二神及び他の神が祀られていると伝えられている。毎年、年頭拝み(ニントゥングワン)には宇比嘉のノロ(祝女)が中心となって島の人々多数が参加して、豊穣・無病息災・子孫繁盛を奇岩している。また、古くから各地からの参拝者が絶えない、信仰圏の広い貴重な霊場である。
後日、ネットで調べてみると、「シルミチューとアマミチューはセットで訪れるべき、浜比嘉島のパワースポット」といった具合に紹介されています。
うーん。自分の印象では、シルミチューと同じく、ここは信仰を持つ人のみが訪れるべき場所、という感じです。
入り口付近にある売店で見かけた「もずくいで作った塩」や「もずくシィークヮーサー」というのが気になりますね。
同行者は、ぜんざいのようなものを購入。
今回、訪れなかったアガリガーとシヌグ堂
今回は、訪れませんでしたが、浜比嘉島の東側には「アガリガー」や「シヌグ堂(東の御嶽)」というパワースポットもあります。
浜比嘉漁港からほど近い場所にある「アガリガー」は、天然の湧水というか井戸。「年頭拝み」と呼ばれる神事では大勢の人々が拝みに来るそうです。
「シヌグ堂(東の御嶽)」は、三山時代の中山の武将・平良忠臣が逃れ隠れたとされる場所。
その他にも、浜比嘉島には30を超える拝所があるそうです。「神の島」と呼ばれるだけありますね。
新しい味の発見! 丸吉食品の「かにもずく天ぷら」
シルミチュー、アマミチューを訪れると時刻は夕方近く。さすがに小腹が減ってきたので、どこかで軽く食事を取ろうと、今度は島の西側へと車を走らせてみました。
すると、いかにもローカルな佇まいを見せる食事処、「丸吉食品」を発見。
軒先近くに駐車して、店内に入ってみると、「食品」とありますが、食事スペースがあり、テイクアウトも有り。
いかにもローカル感あふれる食堂ですが、どうやら店の奥で、もずくの養殖・販売をやっているお店のようです。
食事メニューを見ると、もずくを使ったメニューがズラリ。なかなか食欲をそそります。
ってか、「もずくコロッケ」って? 「かにもずく天ぷら」って?
めちゃくちゃ好奇心がそそられます。
気になる「もずくコロッケ」と「かにもずく天ぷら」に、ご飯とお味噌汁をつけてもらいました。
旨っ!
「もずく」と「カニ」の風味の取り合わせが新鮮かつ絶妙!
コロッケもホクホクで美味しいの一言。
それにしても、このもずくとの取り合わせ、よく思いついたものだ!
店員に声をかけると、笑いながら、「天から(アイディア)が降りてきた」とのお返事(笑)。
店内には、カウンター状になった席の他、座敷席もありましたが、店先でテーブルで頂きました。
これが正解。
遠くに、海に面して浜比嘉大橋が見えます。日はかなり傾きかけ、優しいオレンジ色を帯びつつある優しい日差し。
そして心地よい風。
ありきたりの表現ですが、本当に時間がゆっくりと流れていく島時間を堪能しました。
自分には、やっぱり小洒落たカフェよりも、島のローカルな風景に溶け込むような食堂の方があってますね。
また、食べに来ようっと!
営業時間 9:00~18:00
定休日 年中無休
浜比嘉ビーチ(ふるさと海岸)
丸吉食品で腹ごしらえした後、宿のある北谷に戻ろうとしましたが、ちょうど日没の時刻。
丸吉食品は、浜比嘉島のちょうど西側に位置しています。
島の西側から夕日が見れるのでは? ふと思いついて、西側の海岸を歩いてみました。
道路には、かなりの台数の車が路駐しています。浜に降りることができる小径を発見。グーグルマップのストリートビューで見ると、こんな感じです。
もしやと思い、この小径を伝って浜に降りてみると、ビンゴ!
夕日の絶景が目の前に!
地図アプリを見ると、浜比嘉ビーチとあります。
白砂のビーチを入り江状に囲むようにして石が積み上げられており、どうやら人工のビーチの様子です。
海を挟み、沖縄本島から伸びる勝連半島と海中道路を一望のもとに見渡すことができる、最高のロケーションでの夕陽を堪能。
伊計島、宮城島、そして浜比嘉島を巡る一日を締める、最高の時を迎えることができました。
周りを見渡すと、キャンプテント泊をしている方が相当数います。
焚き火を楽しんでいるキャンパーの方としばし話し込むと、実はこの浜比嘉ビーチ、沖縄のキャンパーの間で、注目のスポットとのこと。
数年前までは、一部のキャンパー達の間でのみ知られていた、知る人ぞ知る穴場キャンプ地でしたが、現在、広く知られつつあるとなっていると教えてくれました。
いいですね。いつか、ここでキャンプしていみたいものです。